サイバースペースの法と倫理

授業目的
インターネットを利用することが当たり前になった今日の社会においては,知的財産権の問題を中心とした種々の法律問題に直面する場面が増えてきており,こうした問題は,個人として情報化社会を生きていく上でも避けては通れない状況になっている.本講義では,知的財産権の側面を中心に,インターネットと関連した種々の法律問題について理解を深めてもらうことを目的としている.
到達目標
1.インターネットに関連した各種法律問題の基本的事項について理解する.
2.インターネットに関連した法律問題の実務上の問題点を理解する.
3.インターネットに関連した諸問題について,法学の観点から分析,考察できるようになる.
授業計画
第1回サイバースペースに関連した法律問題の全体像を理解する.
(14回すべて対面授業で実施)
第2回インターネットと商標権侵害(1):インターネットと商標権侵害について学ぶ前提として,商標法の基本的事項を理解する.
第3回インターネットと商標権侵害(2):ドメインネーム,メタタグ,インターネットの国際性,インターネットショッピングモール等の問題について理解する.
第4回インターネットと著作権法(1):著作権法の基本的事項(著作権法の意義,著作物,著作者)について理解する.
第5回インターネットと著作権法(2):著作権法の基本的事項(著作権侵害の要件等)について理解する.
第6回インターネットと著作権法(3):インターネットに関連した著作権の問題(ウェブサイトでの公衆送信やインターネットからのダウンロード等)について理解する.
第7回インターネットと著作権法(4):インターネットに関連した著作権の問題(肖像権,パブリシティ権等)について理解する.
第8回インターネットと特許権:ビジネスモデル特許をはじめとするインターネットに関連した特許の問題を理解する.
第9回営業秘密とは何か,営業秘密における情報管理の仕方を理解する.
第10回表現の自由,名誉棄損についての基本的事項を理解する.
第11回ネットワークにおける表現の自由や名誉棄損に関する諸問題について理解する.
第12回インターネット社会において,プロバイダーが責任を負う場合(プロバイダー責任法)を理解する.
第13回ネットワークにおける不正侵入問題に関する現状の法律について学ぶ.
第14回インターネット関連の刑事裁判事件を学ぶ(Winny事件等).
【授業外学修】事前にレジュメを配布した場合には事前に目を通しておくこと.
**こちらの内容は2023年4月10日を基準としたものです.最新のシラバス情報,詳細は大学提供のシラバス情報照会ページシラバス情報照会ページで確認してください**